コロナ後のパリ暮らし

2023年4月から1年の記録

ビデオチャットなしでN26の口座が開設できた

ちょっと観光するくらいなら、フランスで銀行口座を開設する人は多分いないでしょう。
しかし長期に滞在するなら、銀行口座がないと何かと不便です。
口座がないせいで私が最初につまずいたのが、SIMの契約。

cetruc.hatenablog.com

freeなど一部を除き、口座引き落としのところが多いので、選択肢が狭まってしまいます。
入国前、wiseがあればどうにかなるんだろう、と十分に調べもせずにいたら、これが使えない。

 

面倒なことは極力避けてきたのですが、ここでようやく、口座開設方法を調べる決断をしました。
ありがたいことに、検索するとやり方を解説してくれる日本語のページがいくつも見つかります。しかし、フランスの銀行はたいてい、

  • 予約が必要
  • 開設まで1ヶ月かかる
  • 口座維持手数料がかかる

とのこと。手早く、しかもお得に(少なくとも損することなく)口座を作りたいのに、条件に合わない情報ばかりでした。
せめて口座維持手数料が無料のところはないか、と検索するうち、ヒットしたのがN26。海外の銀行口座を開設するなんて想像したこともなかった私にとっては初耳です。2013年創業!?もっと早く知りたかったよ・・・

私にとって、N26の何が良かったかというと、

  • 口座維持手数料無料で運用できる
  • スマホで即日開設できる
  • ドイツ発のネット銀行だがフランスでも口座開設可

の3つ。
開設の方法も、とても詳しいページがみつかり、私はこちらを参考にさせていただきました。

【ドイツ】N26が凄い!口座開設の流れとビデオチャット質問リスト | 旅人フリーランスの備忘録


手取り足取りで、至れり尽くせりです。

ただ一つ違っていたのが、ビデオチャットのくだり。ビデオチャットでN26のスタッフと英語で話さないと、本人確認が完了しない、という箇所です。

しかしなぜか私の場合、パスポートの富士山が見えるように窓にかざしたりして、いつビデオチャットの画面に行くのかなー、と思っていたら、本人確認が完了、口座が開設できてしまいました!

N26の日本語の情報はたくさん参照したけれど、ビデオチャットが不要という情報はそれまで見たことがなかったので、この経験をここに記しておくことにしました。

英語が苦手なみなさん、安心してください、大丈夫ですよ。


なお、私が開設したのは2023年4月7日。検索情報は古いものもヒットすることがあるので、最近になってビデオチャット不要になったのかも、なんて思ってました。
しかし、後になって調べてみたら、紹介コードを使って開設した場合にビデオチャットが不要になるとの情報が。確かに、私もどなたかの紹介コードを入力しました。

 

まあ理由はなんであれ、開設できてほっとしました。

 

freeとprixtelの使用実感比較

freeからprixtelに鞍替えして約2ヶ月が経ちました。
一方で家族はfreeを継続使用しているので、ちょうど良い比較ができました。
ただしどちらも、5Gの契約を見送ったので、4G接続での比較です。そういう意味では比較条件が揃っています。

 

結論からいうと、どっちもどっち。

 

どちらも、4Gの表示が出ている限り、YouTubeを見ていて遅延を感じたことはありません。
TeamsやZoomなどのテレビ会議Skypeのテレビ通話なども、今のところトラブルなくできています。
よほど容量の多いゲームなどでは物足りないかもしれませんが、私はゲームはしないので、通信速度には概ね満足しています。

 

しかし、どこでも繋がるかというと、そうではありません。
これまで大小いろんな地方都市へ行きましたが、その道中のTGVやTERで、のどかな田園風景が見え、家があまり見当たらないところでは、4Gから3Gに変わることがよくあります。freeで4Gのときにprixtelでは3Gなこともあれば、その逆のこともあるので、その頻度にも大差はありません。
3Gになると、YouTubeテレビ会議はまずアウト。メールの確認ができるくらいです。

とはいえ街へ着いてしまえば、どちらもたいてい繋がります。人口が1000人に満たない、とある小さな町でも大丈夫でした。なので「freeは地方では使い物にならない」というネット上の評価については、私の体験ではそこまでひどくない印象です。

むしろ、パリのような都心であっても、カフェやレストランでは全く電波が届かないことが、free・prixtelともに案外多いです。これは、建物が込み入った街の構造が影響しているのだと思います。
一般的には、こうした場所や鉄筋コンクリート造の建物内だと電波を拾いにくいですが、そうは言っても日本では、繋がらなかった経験は最近は思い出せません。それに比べると、パリは明らかに多いです。

 

ここまでの話は、freeとprixtel、どちらにもあてはまることでしたが、freeの場合には、必ず押さえておきたい重要なことがもう一つあります。
それは、スマホwifiがonになっていると、街中に張り巡らされた、free契約者用のフリーwifi(会社名がfreeだけにややこしい)に勝手に繋がってしまうことです。パリでも地方都市でも、freeのwifiがないところを探すのが難しいくらいです。
これだけ聞くと一見便利そうですが、このwifiが遅くて使い物になりません(少なくとも2023年4〜6月の経験上)。
wifiをオフにして4Gを掴まえられるときは良いのですが、そうであっても、wifiをオフにすると位置情報の精度が落ちてgoogleマップやCitymapperの検索が思うようにいかなかったりします。私の場合、地図系アプリは毎日のように使います。初めての街に出かけたときはもちろん、パリでもよく使います。地下鉄やバスが網の目のように走っていて、美術館ひとつ行くのでもいくつも行き方がありますし、いつも使っているルートがストや事故などで使えなかったりすることも(少なくとも日本よりは)珍しくないので、地図系アプリは必須アイテムです。そういうときに「現在地」がずれていると、いちいち面倒に感じます。
一方、prixtelにはそういうwifiサービスはないので、その点の不便はありません。

 

典型的な「どんぐりの背比べ」といったところですが、強いていうなら

  • フリーwifiの弊害がない
  • より低価格(どんどん円安になってるし、ちょっとでも節約したい)

という2点から、私はprixtelに鞍替えしてよかったなと思っています。

 

ただし、比べているのが2社だけなので、他にもっと良いものがあるのかもしれません。

日本でも、各社の接続テストの記事など、見たことがある人も多いと思います。一口にMVNOと言ってもたくさんあるし、評判もいろいろですよね。
MVNOの契約を検討するとき、ahamoはdocomo、povoはauのサブブランドですが、サブブランドだったら他のMVNOよりは繋がりやすいのかな?サポートはしっかりしてるのかな?とか、疑問に思ったことはありませんか?

同じように、

  • Sosh---Orange
  • Red by SFR---SFR
  • B&You---Bouygues

とそれぞれサブブランドがあります。
(参照:https://mousouadvisor.com/quel-est-le-meilleur-reseau-mobile/

ほかにも、5Gだったらこれまで繋がりにくかったパリの建物内でも繋がりやすくなるのだろうか?とか、気になりますよね。

残念ながら他のsimは試していないので、どなたかから情報提供があるのを、私も期待して探してみたいと思います。

 

free以外の選択肢:prixtel

freeのSIMのプランは3つだけで、とてもシンプル。
https://mobile.free.fr/
(時期によって変更があるので、興味のある人はサイトをご確認ください)

2023年4月、私は中間のSérie Freeというプランを選びました。
データ通信容量は確か月110GB(すぐ解約したのでうろ覚え)で、月14.99€でした。でも翌5月に見た時は12.99€だったので、閑散期には安くしているのかもしれません。なんだかホテルみたい。
これでも十分安いし容量も持て余すくらいです。

ただ、freeは田舎では繋がりにくいとの書き込みが気がかりだったので、他にないかと探していたら、以下のサイトを見つけました。
https://www.monpetitforfait.com/

要は、MVNO各社の多々あるプランを比較したり、絞り込み検索したりできるサイトのようです。
B&You、Prixtel、Lebara、YouPrice、RED by SFR、SOSH…会社だけでもたくさんあって、さらにプランもいっぱいあるので、初めてだとどれが良いのかわかりません。
そのため日本語で評判など知りたかったのですが、RED by SFRの記事1件以外には見つけられませんでした。
しかし、こんなことも海外にいる今しかできない良い経験と考えることにし、思い切って契約してみることにしました。

どのプランもたいてい通話とSMSは無制限なので、選択のポイントを、

  • データ通信容量
  • 途中解約などの制限の有無
  • 値段

に絞りました。

最終的に私が選んだのは、prixtelのデータ通信容量が月20GB、6.99€のプラン。
https://www.prixtel.com
20GBを超えると、40GBまでなら8.99€、60GBまでなら10.99€、それ以上は低速になるようです。
フランスの海外圏とフランス外のEU国では15GBまで使えます。

私の場合、家と職場の両方ともwifiが使えるので、メインは外出時やフランス内外への小旅行の時。
ときどき日本とzoomをしたりして容量を使いますが、それでも月20GBくらいでちょうどいいし、超えてもプラス2€で20GB増えるので、想定外に使用してしまった場合にも安心です。
sans engagement、つまり最低契約月数とか、⚪︎ヶ月後に割引期間が終了して値段が上がる、といった制約もありません。
prixtelの通信網はSFRです。YouPriceだとOrangeかSFRを選べます。日本のMVNODocomoauかを選ぶ感覚ですね。楽天だとまだ人口カバー率が低くて場所によっては心配だけどDocomoauならほぼ大丈夫、というのと同じで、OrangeかSFRならfreeよりはいいんじゃないか、と判断しました(実際の使用実感はまた後日紹介します)。
ただし4G回線です。5Gのプランも15€くらいから見つかりましたが、以下の記事を見る限り、5Gの普及はそれほど進んでいなさそうで、その恩恵は期待ほど受けられないのでは、と予想し、見送りました。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/14734/


では、契約の手順を紹介しましょう。リアルタイムでは保存していなかったので、改めてアクセスしてスクリーンショットを撮ってみます。
なお、実際に契約したのは4月7日ですが、この記事はその2ヶ月後に書いています。
いつのまにか、1€安くなってます。ちょっとだけ損した気分。

プラン概要

「Choisir ce forfait」で契約に進んでいきます。

MNP、sim種別の選択画面

Conserver mon numéroはいわゆるMNP。新規契約ならNouveau numéroを選びます。

私の場合はfreeからの転出ですので、Conserver mon numéroを選びました。

ここを今から再現しようとすると二重にユーザー登録しなければならないので、記憶を頼りに記します。

途中でRIOというコード番号を入力するように求められます。3179に電話して取得するようにとの説明があり、その通りにするとすぐにSMSにコードが届きます。

(あなたの名前) est titulaire d’un contract Free non soumis à un engagement.

Le RIO est: 000....

みたいな感じです。

そして、このMNPが本人によるものかを確認するための認証コードが送られてきて、それを入力する必要があったようです。たった2ヶ月前なのに覚えてない…だけど認証コードのSMSが残っていたので。

 

次に物理SIMかeSIMを選びます。eSIMを選ぶと、Choisessez votre smartphoneで自分の使っている機種を選択します。対応機種かどうかのチェックですね。スクリーンショットはiPhone12を選択した状態です。

物理SIMだと、SIMを郵便で受け取る必要がありますよね。私はパリに到着してまだ日が浅く、仮住まいで住所が確定していませんでした。

そのため私はeSIMを選びました。アクティベーションの方法など、その後の処理はすべてオンラインで済みます。

 

その下が請求料金です。物理SIM・eSIMのどちらでも、月々の料金とは別に、最初にアクティベーション料金10€がかかります。à payer aujourd'huiとあるように、この日の支払いはこのアクティベーション料金のみです。

 

次は、個人情報の入力です。
ここも、再現しようとすると二重に契約してしまいそうなのでスクリーンショットはありませんが、それほど難しくはなかったです。
最初にアクティベーションの料金10€を決済します。この段階ではクレジットカードが使えるので、銀行口座は不要です。私はwiseで支払いました。
しかし、月々の支払いには結局、銀行口座(IBAN)の登録が必要でした。
私はN26の口座を登録しました。

 

10€の支払いが完了すると、登録したメールアドレスに支払い完了のメールが届きます。

支払い完了のメール

続けて、eSIMのアクティベートの日程を知らせるメールも届きます(スクリーンショット省略)。私の場合は4月19日でした。2週間弱、待たされてしまいましたが、繁忙期でなければもっと早いかもしれません。

freeからも次のようなSMSが届きます。

Conformément à votre demande, la résiliation avec portabilité du numéro 07 @@ ** ;; ++ sera effecutée le 19/04/2023 entre 11H et 15H.

こっちの方が日付だけでなく、時間まで書いてくれてました。

 

いざ、4月19日。朝8時に、Prixtelからメールが届きました。
QRコードを使ってアクティベートできるようになるとのこと。

freeからの連絡にもあった通り11時から15時ということだったので、この間のどこかでアクティベートすればいいんだろうと思い込み、ゆったり構えていました。


そうしたら11時過ぎ、freeからメールが届きます。

Bonjour,

Vous avez demandé la résiliation de votre forfait mobile Free sur le
numéro 07 @@ ** ;; ++ et nous vous confirmons sa prise en charge.

(以下略)

 

え、もう不通になっててちょっとびっくり。
日本だと、ユーザー側がアクティベート作業をしてはじめてMNPが完了し、その作業をするまでは転出元のSIMが不通になったりしないですよね?
こっちのペースじゃない、これがフランス式か〜、と思いながら、急いでアクティベート作業をしました。
とくに難しいこともなく無事開通。テザリングも良好です。


その後、最初の月料金6.99€は、5月5日にN26から引き落とされました。
そして、びっくりしたことがもう一つ。
同じ日、wiseにfreeから6.28€の返金がありました。
なんと4月19日の解約以降分を日割り精算してくれたようです。
日本ではあまりないですよね。使った分だけを支払うというのは、納得感が高くていいなと思いました。
一方で、freeもprixtelも、契約を開始するタイミングがちょっと違うだけで料金が変わるのは、今一つ釈然としませんけどね…
一長一短、といったところでしょうか。

日本のレターパックに似たLettre Verte Suivie

フランスの健康保険証Carte Vitaleの申請をするのに、必要書類を郵送する必要が出てきました。

こういう大事な書類は書留で送ろう、というのが日本人の心理だと思います。
ですが今回、申請書以外の添付書類はすべて原本ではなくコピーでした。申請書だけは原本だけれど、ダウンロードした様式に書き入れているだけなので、失くしてもまた作れます。なので、届いたことさえ確認できれば良い、万一届かなかったらまた書類を用意して送れば良い、という状況でした。


そういうときに便利なのが、このLettre Verte Suivieです。追跡コードがついた、送料込みの封筒です。
重さや厚みに制限があり、追跡ができる点が、日本のレターパックレターパックライトに近いイメージかなと思います。
なお、Lettre Verte Suivie以外にも、追跡コード無しタイプ、速達タイプ、小包タイプ、切手のみ(封筒は自身で用意する)、など多々種類があります。

 

では、購入から説明していきます。
こっちの郵便局La Posteに行きます。すると、こんな感じで封筒が並んでいます。

Lettre Verte Suivieの3種類

こちらは『Suivie』がないので追跡はできない。見た目が似ているので注意。

 

写っているのは3サイズで、
C4 (229 x 324 mm) 最大 100 gまで
C5 (162 x 229 mm) 最大 100 gまで
DL (110 x 220 mm) 最大 20 gまで
となっています。
大きさを日本式に言うなら、角2、角6、長3が近いですね。

私が送りたかった書類は全部でA4サイズ11枚。こっちで入手した用紙を使ったのですが、日本で普段使っていたものよりも明らかにコシがあります。そういえばティッシュは日本より明らかに厚いし、用紙も厚みが違っていそうです。
ということは、重量オーバーが心配になります。
La Poste内には以下のような自動販売機があって、その上部が重量計になっています。

見た中では新しい機種。店舗によっては古いタイプもまだ現役。

測ってみると、約50gでした。
なので、DLは選択肢から除外。100gまで入るC4かC5のどちらかになりますが、私は迷わず安価な方のC5を選びました。書類を半分に折れば入りますからね。別に折り目があったって、フランス人は気にしないだろうし。
そう思って、C5のLettre Verte Suivieを1枚取り、近くにいた局員さんのところに行きました。

 

今から思えば、『このLettre Verte Suivieを1枚ください』、と言うだけで良かったのですが、このときはフランスで封書を送ること自体が初めてでよくわかっていなかったので、『この書類を送りたいのだけど、これで大丈夫?』みたいな聞き方をしてしまいました。
すると局員のお姉さんに、大きい方のサイズがあるでしょ、とC4サイズが置いてある棚を指さされました。
2つ折りにしたら入ると思ったんだけど、とほぼジェスチャーで主張したところ、『とろぷち(trop petite)〜!』と何度も言いながら、書類を半分に折って封筒に入れようとしてくれたのです。
ただ、その手つきがなんとも不器用で、封筒のフチが破けてしまいました。親切でしてくれたんですけどね(泣)。
レターパックは薄口とはいえボール紙だから、通常の封筒より厚みがありますが、Lettre Verteは普通の封筒並みの厚さ。不器用じゃなくても破けやすい素材ではあります。

 

最終的に、局員さんはどうにかねじ込み、重さを確認し、そしてレジスキャナでピッとして、3.18€だよ、と。
請求されたってことは、これでちゃんと送ってくれるということなので、そこで一安心。

支払いを済ませ、まだ書いてない宛名を局内の作業テーブルで書き入れました。

封をするフラップ部分が少し長めで、半分あたりのところからミシン目で切り離せるようになっています。そこに大事な追跡番号が書かれているので、切って持ち帰ります。

幸い、私が行った郵便局の作業テーブルにはセロテープも糊もありましたが、店舗によっては置いてないのでご注意を。

セロテープで破けた封筒を補強してから、黄色いポストに投函しました。


上の写真のように、封筒そのものは誰でも手に取れるところに置いてあります。局員さんの目を盗めば、お金を払わずに使えそうな置き方です。支払ったら支払い済み確認のためハンコを押してもらうという話も聞いたのですが、それもありませんでした。

私の推察ですけど、レジスキャナでスキャンしたときに、金額だけでなく、個々の封筒の識別番号も読み取り、支払い済みであるとシステムに登録されるようになっているのではないか、と思います。じゃないと、簡単に不正ができてしまいますもんね。

誰か真偽を教えて…ともかく、私の書類は以下のような感じで、ちゃんと追跡できました。

La PosteのHPに追跡番号を入力すると状況が確かめられる

これの見方が十分に理解できていませんが、6月5日の投函から2日後の7日には届き、9日に受け取りの確認ができた、ということなのかな?よくわからん…

まあでも、届いてはいるみたいだから、ひとまず良しとしましょう。

tardとretard

tardは形容詞、retardは名詞。

 

× Tu te lèves retard.

○ Tu te lèves tard.

 

"en retard"なら文法的にOK。でも指定の時間に遅れて、のニュアンスになるらしい。

 

Tu te lèves tard.「君は(話し手が思う普通よりも)遅く起きる。」

Tu te lèves en retard.「君は(決まっている時間よりも)遅く起きる。」

 

ということかな?

Navigoの写真はいろんな意味で適当!

パリにはメトロとバスの路線が網の目のように走り、さらにRERとトラムもあります。パリ中心から1〜5のゾーンに分かれていて、適用範囲や日数によって様々なチケットがあります。
一定期間パリにいるなら、Navigoが便利。要するに、これらに乗れる非接触型のカード定期券です。

地球の歩き方』にも詳しく紹介されています。日本語だし、私もとても助かったのですが、どうしても情報が古くなってしまいます。

一番違うのは金額です。

このところ、日本でもいろんなものの値上がりのニュースばかりですよね。パリも同じ状況で、交通運賃も値上がりしています。2023年4月の時点で、手元にある『地球の歩き方 パリ&近郊の町2023-24』に書かれている料金よりも、既に高くなっています。本家Île-de-France Mobilitésのサイトに最新の情報があるので、確認しておくことをお勧めします。

私が買ったのは、Navigo Découverte。最初に5€払ってICカードを作り、そこに1週間なり1か月なりのパスをチャージして使います。私は以下の1ヶ月のチャージを利用しています。

www.iledefrance-mobilites.fr


地球の歩き方』にはNavigo Découverteを作るのに「横2.5×縦3cmの写真が必要。写真は用意していくといい。」と書いてあります。なんて親切なんでしょう!この通りに写真を私は日本で準備し、パリへ持って来ていました。
それなのに、いざ買おうと最寄りの地下鉄の駅に行った際、せっかく用意した写真を部屋に置き忘れてしまったのです!!
このときは、取りに帰る時間の方を無駄にしたくなかったので、仕方なく駅構内の証明写真機で撮ることにしました。


こんな感じの、日本でもよく見かけるような証明写真機で、使い方も大体同じです。

パリの証明写真機

ところが、横2.5×縦3cmという大きさを選ぶことができません。

駅スタッフに聞くと、そこの写真機でパスポートサイズで撮れ、と言っている様子。ただし語学力が至らず、ほとんど想像…。
でもまあ、Navigoを購入する場所に置いている写真機なんだし、たぶん大丈夫だよね、と自分に言い聞かせるように、撮影に踏み切りました。
ほどなく、横3.5×縦4.5cmの6枚セットがペロンとでてきます。1枚しか使わないのに8€はもったいなかったな…ともかく、これを駅員のお姉さんに持っていくと、ハサミで切ってICカードに貼ってくれました。
こんな感じで…。

Navigo Découverteの写真添付面。6桁のid番号も記載されている。

プライバシー保護目的でid番号と顔写真を茄子で覆ったのでわかりづらいですが、白枠の「Nom et Prenom...」のところが、本来の写真を貼るスペースで、後で測ってみたらちゃんと横幅が2.5cmでした。
ところがお姉さんは、横3.5×縦4.5cmの写真をお構いなしに、枠からはみ出して貼ってくれたのです。しかも右側はだいぶ斜めに切ってくれてます。
なんだかフランスって、おおらかです。

 

さらに、おおらかだなと思ったことがもう一つ。
このNavigoは、写真を貼ったら、その上にラミネートシールを貼る構造になっています。
ですが駅員のお姉さんは、そのシールをくしゃっとくっつけてしまいました。最初は広げ直そうとしたのですがうまくいかず、「せしゅぺぇ〜(C'est super)」とつぶやきながら、結局ハサミで切り落としてしまいました。なので、わたしのNavigoにはラミネートシールは無しのままです。
実際には、さらにプラスチックケースに入れてくれるので、シールがなくても何も困ってはいません。

 

日本だったら、すみません、などと謝られそうなので、言ってみれば真逆の反応です。
後で教えてもらったのですが、フランスではよく、なにかちょっとした間違いや失敗した時に、自分を励ますようにsuperと言うのだそうです。

 

いいね、それ。わたしもいつか、しゅぺ〜っ、て使ってみよう。

ひとまず、freeを契約する

フランスで暮らすなら、どのsimがよいか、という話。
2週間程度の短期旅行ならahamoとかレンタルwifiなどで乗り切れますが、それ以上だと、現地でsimを手配しないと不便だったり、割高だったりします。

フランスのキャリアは

  • Orange
  • SFR
  • Bouygues
  • free

の4つです。

このうち、初めてフランスに入国する外国人(EUでない人)にとって、一番敷居が低いのがfreeで間違いないでしょう。その理由は、

  • 値段が格安
  • 銀行口座が不要(クレジットカード決済が可能)

の2点です。

freeの評判は日本語でたくさん検索にかかります。
大容量なのに格安、という高評価がある一方、最近繋がりにくくなったとか、田舎に行ったら使い物にならない、なんていう評判も。

私はフランス滞在中に田舎町にもたくさん出かけるつもりなので、そんな前評判なら最初から他のキャリアで契約したい、と思っていました。

2023年4月、入国してまず向かったのがForum des HallesにあるSFR。
事前にネット検索して、銀行口座からの引き落としで月々支払うことはわかっていたのですが、この時点で私はwise(旧transwer wise)しか持っていませんでした。
wiseでも自身のIBANはあるからいけるかも、と思っていたら、wiseはダメ、と言われました。
wiseの約款などちゃんと読みきれていないのですが、wiseのEUR口座をよく見ると、「個人や法人から資金を受け取れます。」と書いてあります。そうか、これって、受け取りはできても支払いはできない、という意味だったんだ(←約款を読み返さず独自の解釈)。

SFRの方は気の毒に思ってくれたのか、親切にもTabacに行けばsimを買えるよ、と教えてくれました。事前のネット情報によると、Tabacで買えるsimは多分、freeのsimのことだと思います。
たぶん、銀行口座を持ってないならfreeしか契約できないと思うよ、という意味も含まれていたのでしょう(←これも未確認)。
でもわざわざTabacに行かなくてもForum des Hallesにはfreeのショップもあるので、結局そこへ行きました。
銀行口座を作るにしても時間がかかるし、早くネットに繋げないと何するにも不便ですからね、ここは妥協です。

ほどなく物理SIM(eSIMも選べます)を入手し、接続できるようになりました。
やり方は日本語でわかりやすいサイトが見つかるので、それらを参考にしてください。
ショップだとスタッフがたくさんいるので、質問しながら繋げてみるのでも良いでしょう。

ちゃんとテザリングでPCもネットに繋がることを確認し、一安心。
ですが、私は1週間もしないうちに、MNPMVNOのPrixtelに乗り換えることになります。
その話は、また次回。